【プロジェクトの概要】
クライアント: 株式会社イーストアンドウエスト 様(東京都)
業種: バックグラウンドチェック(採用調査・企業調査)
ご支援内容:広告・応援ポスター制作(ブランディングデザイン)
ターゲット層: 約2ヶ月往年の格闘技ファン、および新規格闘技視聴層
プロジェクト期間:1ヶ月
【プロジェクトの背景】
失われた10年と「RIZIN」の誕生
格闘技ファンにとって、2015年という年は特別な意味を持ちます。かつて世界中を熱狂させた日本メジャー格闘技の象徴「PRIDE」の消滅から約10年。日本から格闘技の灯が消えかかっていた中、満を持して発表されたのが新団体「RIZIN FIGHTING FEDERATION」でした。
ターゲットは「かつての熱狂を知る大人たち」
この旗揚げポスターのメインターゲットは、単なるスポーツ好きではありません。2000年代前半の格闘技バブルをリアルタイムで体験し、その熱狂が忘れられない30代〜50代の「コアなファン」です。彼らは、新しいものを受け入れる期待感と同時に、「あの頃の熱量はもう戻らないのではないか」という不安を抱えていました。その層に対し、一瞬で「これは本物だ」と確信させる視覚的フックが必要でした。
【frontmanの提案・アプローチ】
止まっていた「時計の針」を動かす
本プロジェクトにおいて、私たちが設定したコア・コンセプトは「時計の針が再び動き出す」です。
10年という空白の時間は、ファンにとって単なる「待ち時間」ではありませんでした。それは、あの日体験した興奮が冷凍保存されたまま、未来へ進めずにいた「停滞」の期間です。その針を動かすことができるのは、単に新しい試合を見せることではなく、「あの頃の熱狂」を正当に継承し、さらに進化させるという強い意志表示だけでした。
メインビジュアルに「伝説のヒクソン」を起用した理由
デザインの象徴として選んだのは、1997年の「PRIDE.1」でメインを飾った伝説の格闘家、ヒクソン・グレイシーです。(対戦相手は高田延彦選手)
なぜ、2015年の新団体のポスターに、過去のレジェンドを起用したのか。それは、RIZINが「過去を否定して始まる新興団体」ではなく、「日本の格闘技が積み上げてきた歴史の正当な後継者である」という物語をファンに提示するためです。この一枚があるだけで、ファンの脳裏にはあの日の興奮がフラッシュバックし、RIZINへの期待値は一気に最高潮へと達します。
モノクロとカラーの対比が持つ「戦略的意味」
視覚的な最大の特徴は、背景全体をモノクロ(白黒)に沈め、中央で躍動するヒクソン・グレイシーのみを鮮やかなカラーで表現した点にあります。
- モノクロの背景: 記憶、歴史、そして静止していた「過去」の時間。
- カラーの人物: 生命力、現在、そしてこれから動き出す「未来」の鼓動。
この色彩設計により、「過去の伝説が、今この瞬間に息を吹き返し、新しいステージへと駆け出す」というメッセージを直感的に伝えています。これこそが、コンセプトである「時計の針を動かす」という行為の視覚化です。
SNSとブランディングを両立させるクリエイティブの視点
私たちfrontmanが提供するのは、単に「綺麗なポスター」ではありません。企業のブランド価値を高め、ターゲットの感情を動かす「機能するデザイン」です。
タイポグラフィがもたらす信頼感と力強さ
中央に大きく配置された「We Came Back!」の文字。セリフ体の力強いフォントを採用することで、単なる再開告知ではなく、ある種の「宣戦布告」のような重みを持たせています。また、下部のスポンサーロゴ周辺の余白を適切に管理することで、格闘技の荒々しさと、イーストアンドウエスト様が持つ企業の品格を高い次元で両立させています。
SNS時代の「物語消費」を意識した構成
現代のマーケティングにおいて、消費者は「モノ」ではなく「物語(ストーリー)」を購入します。このポスターは、格闘技の歴史という巨大な物語の一部として機能するように設計されています。ポスターを目にしたファンが「おっ、ヒクソンだ!PRIDEからの続きが始まるんだな」と文脈を読み解くことで、SNSでの拡散性や、深いブランドロイヤリティが生まれるのです。
【プロジェクトの成果・お客様の声】
クライアント様からの評価
株式会社イーストアンドウエスト様からは、「デザインの品質の高さはもちろん、こちらの想いを見事に言語化・視覚化してくれた」との厚い信頼をいただきました。特に、格闘技界の文脈を深く理解した上での提案が、単なる広告を超えて、協賛企業としてのブランド価値を大いに高める結果に繋がったとご満足いただいております。
ブランディング会社としての手応え
バックグラウンドチェックというBtoBの専門職種と、格闘技というBtoCの熱狂。この一見相容れない二つの要素を、「誠実さ」と「情熱」という共通言語で結びつけた本プロジェクトは、当社のブランディング哲学を象徴する事例の一つとなりました。
【貴社の「物語」をデザインの力で動かしませんか?】
デザインとは、企業の意志を世の中に翻訳する作業です。どんなに素晴らしいサービスや志を持っていても、それが適切な形(デザイン)で伝わらなければ、ターゲットの心に届くことはありません。
今回の株式会社イーストアンドウエスト様の事例のように、私たちはクライアント様が大切にしている「文脈」を読み解き、ターゲットの魂を揺さぶるクリエイティブを追求し続けます。
frontmanが提供する3つの価値
- 深い洞察: 業界の歴史や競合を分析し、最適な文脈を見つけ出します。
- 圧倒的クオリティ: 細部まで妥協しない、プロのビジュアル表現。
- 成果へのコミット: 認知拡大やブランドイメージ向上など、経営課題を解決するデザイン。
中小企業の経営者の皆様。自社のブランドを、次のステージへと引き上げたいとお考えではありませんか? 止まっていた時計の針を動かし、新しい伝説を共に作り上げましょう。
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